刀を抜き合って戦っているときには、流れ矢が飛んでくるかもしれぬなどということは、目のなかにも入らないことをいう。大きな事件が起こったときは、小さなことなど気にしてはいられないことにたとえる。
〔出〕宋書(そうじょ)/古今諺叢(ここんげんそう)
〔会〕「いやあ、昨日の地震はすごかったね。お宅、大丈夫だった」「それが、慌てて庭に出ようとしたらさ、床にあったはさみで足を切っちゃって……」「白刃(はくじん)前に交われば流矢を顧みずというからな。でも、大したけがじゃなくてよかったね」