琥珀には軽い塵(ちり)を吸いつける性質があるが、腐ったごみまで取ることはできない。転じて、高潔な人物は、不正な金や品物にはいっさい手を触れないことをいう。
〔類〕琥珀塵を吸うも穢(けが)れを吸わず/磁石針を吸うも曲を吸わず
〔出〕呉志(ごし)/諺草(ことわざぐさ)
〔会〕「こんど就任した局長、賄賂(わいろ)も供応も女も効かないそうだ」「琥珀(こはく)は腐芥(ふかい)を取らずか。今まで羽振りのよかった業者のなかには、困り顔のところもあるだろうね」