無慈悲な人間が表面だけ繕って、情け深い顔をして善人らしく見せかけることをいう。また、狼が衣を着けたような、だらしない格好をいう。
〔類〕狼(おおかみ)の十徳/鬼が仏に早替わり/虎(とら)にして冠する者/猟師の身に法衣を服す/鰐(わに)の涙
〔出〕俳諧(はいかい)・毛吹草(けふきぐさ)
〔会〕「同じアパートの住人が殺人犯人だったなんて、いやよねえ。そんなことする人にはとても見えなかったのに」「狼(おおかみ)に衣だよ。うわべだけじゃ人は判断できないといういい教訓だな」